あなたは
色褪せる事はない。
いつだって・・・
君の傍に居るよ〜前編〜
「や、やめろっ・・・は、放せよっーー!」
ーーーーーーガタガタ・・
逃げ場のない密室の空間に、甲高い声が木霊する。
すでに外は、燃える様な赤一色に染まりあがる時間帯であった。
響いた声音が戸惑いを口から撒き散らし、空気を微かに震わせた。
この声の持ち主である華奢な少年は、それほどに今、必死だった。
「放せ?随分な事を言うじゃないか。人が折角、体調を診てやろうと思ったのに・・」
”心外だな”と言わんばかりに目の前で微笑む白衣の小悪魔は、
戸惑いながらも微かに身体を不安と期待で震わせる少年を、可愛いなどと意識の奥で思っていた。
強がりつつも抵抗が若干弱い少年。段々と身体が強張っていくのが目に見えてわかった。
瞳が月の光のように柔らかく光り、潤んでいく。本当は、この震える少年は快感を求めているのだ。
白衣の少年はそう感じ取っていた。
「体調なんて・・・っ・・悪くない!!」
必死に強気を見せながら、抗う華奢な少年。四肢がひ弱に力を失う。
白衣を着た少年は、そんな彼を強引にベッドへと押し倒しながら少年の手を片手で
拘束すると含み笑いを浮かべて、そっと耳元で囁いた。
「今日はどんな体位をご希望ですか?−−生徒さん?」
熱い吐息と熱っぽい声。
一騎はその甘さに一瞬クラッ、と偶発的に眩暈を起こした。
ーーーーーーギシッ・・
ベッドに身体が深く沈んで、目の前の白衣の少年に自然と組み敷かれる状態に
気づけばなっていた。銀色の鋭い双眸が一騎の身体を嘗めるように覗き見る。
その痛いくらいの視線こそ、凶器だと一騎は思った。
「もうやめてくれよ総士・・なんでこんな事っ・・・」
表情を歪めながら、一騎は知らぬ間に火照る身体を制御出来ずに居た。
持て余す熱をうちに秘めながら、戸惑いを消して哀願するカタチで自分の上に
乗りあがっている総士へと言葉を紡ぐ。
そんな一騎の様子を見ても、総士は何ら気にする訳でもなく
ただ楽しそうに微笑んで言った。
「なんでって、今更言うまでもないだろう?
・・それとも、僕の気持ちがもう一度聴きたいのか一騎。」
制服の中をいつの間にか片手で弄られながら
尚も耳元で囁く総士に、一騎はただ、恥辱感を胸に詰まらせるばかりであった。
「やっ、・・アッ!!そ、しっ・・」
丁度、桜色の突起に指が触れた。
指先を這わせて、軽い愛撫を身体に送れば、
途端に甘い声が空気中に漏れる。
「・・・なんだ、触れるだけで感じるのか?
もうお前の身体は全身が性感帯といっていいだろうな。」
大きな栗色の瞳が快感によって、潤み始める。
総士は一騎の服を丁寧にひとつずつ取り払うと、先程愛撫を送った
桜色の突起に舌を這わせて刺激を与えた。
「ひゃ、あっ、・・や、ぁっ」
裸体で身震いしながら、与えられる刺激に耐える一騎。
頬は既に朱色に染まり、肌も赤みを帯びてきた。
いよいよ熱が篭っている事が、総士にバレそうになる。
「いい反応だね一騎。・・ふふ、身体に熱が篭ってるみたいだな?
ココが濡れ始めてるぞ・・?」
そう言って総士は、一騎の下半身の中心を掌で撫で回した。
軽い刺激とは云え、熱くなるソコに一瞬でも触れた行為には
絶大な快感の波が一騎の中で待ち構えていた。
「は、ぁぁあっ、ン」
快感に身悶えながら、どこか物足りない接触に
胸を焦がした一騎は、切ない表情を知らぬ間に浮かべていた。
総士はその事実に気づくと、意地悪げに目を細めて言い放った。
「どうした一騎?何でそんな顔をするんだ?
随分と苦しそうじゃないか・・?」
確信犯、というべきだろうか。
総士はこういうとき、自ら催促しない限り、決して何も行なわない
醜悪さを持ち合わせていたのだった。
過去に何度も彼と性行為を行なった一騎は経験から、
全てを察していた。また、いつも決まって総士は自分を辱める。
こういうとき、自分がどうすべきなのかも ある意味一騎は熟知していたのだった。
「・・・・・そ、し・・」
けれど、理性があるうちは、どうしても彼を 自分から求める事が躊躇われた。
恥辱に耐える行為は、そう簡単に出来るものではないし、第一勇気がいるのだった。
かといって、このままでいるのも辛いのは事実だった。
熱が中心に集まり始めている。
自分の中心はもう、膨張して形を変えていた。
そこをじっと凝視する総士の視線に胸は震え、息が弾む。
このままでは、気が狂いそうだった。
一騎は総士の片手に拘束されている掌に拳を作ると、
意を決したように、口を開いた。
「・・・・・・・・・・・・・ちょう、だい?」
総士が一度で満足するように、
出来るだけ可愛く強請ってみる。
縋るような瞳で総士を見上げ、再び哀願を試みる。
恥ずかしさは、意識のどこかに置き去りにして
考えないようにした。今は、どうしようもないのだ。
身体が疼いて、仕方ない。
総士にそう、身体が教え込まれてしまったのだ。
「・・・・よく出来たね一騎。可愛いよーーーー。」
瞳を眩しそうに輝かせながら、銀色の瞳が静かに揺らぐ。
拘束されていた手が、いつの間にか解放されていた。
優しい声色に乗せて、零れるような言の葉が舞い降りると
琥珀の柔らかい髪が、一騎の頭上からゆっくりと降り注いできた。
カタチのいい唇が熱を求めて互いに寄り添い合う。
触れたら最後、どこまでも堕ちて行ってしまいそうだった。
「っ、ふ、ぁ、・・ンッ・・」
濃厚な口づけが一騎の口内を犯す。
鼻に掛かる甘い声が、思わず零れていた。
「んっ・・、ん、ンぅ、っ・・」
激しく舌で歯列をなぞられ、舌を絡め取られる。
「ぁ、っ・・ふぁ、っ、んんーーー!!」
急に舌を強く吸われて、身体が一瞬強張った。
口の端から透明な糸がツーッ・・と伝って垂れ下がる。
「ぁ、っ・・、ん・・・ン、っ、・・」
呼吸が乱れて、身体に力が入らなくなっていく。
これでは総士の思う壺だった。
「そ、ぅ、っ・・ァ、ン・・しっ、・・・」
途切れ途切れに名前を呼んで、軽く胸板を叩いてみる。
すると、ようやく総士は唇をそっと離してくれたのだった。
「−−ごちそうさま」
恥じらいながら、淫らな瞳に変貌した一騎を満足気に上から見つめながら、
総士は銀色の奥に情欲を宿して、低く声色を窺わせた。
「も、ぅっ・・・・オマエ、勝手すぎっ・・・」
頬を赤らめながら、乱れる息もそのままに 顔を背けて一騎がそういうと、
”どこが?”とでも云う様に 勝ち誇った顔で、総士は一騎の耳朶を甘噛みした。
「ひ、やぁ、っ・・・!!」
思わぬ刺激に甲高い声があがる。
消毒液の匂いが漂うこの部屋に、その声は寛大に響き渡った。
「シーーーッ。静かに。警備員がまだ居るかもしれないだろう?」
総士は人差し指を まだ先程の余韻が残っている濡れた唇に押し当てると、
片方の瞳を伏せて、一騎を軽く嗜めた。
一騎は途端にかぁぁっ、と紅くなると 瞳に涙を滲ませた。
「っ・・・、もう、やだ、っーーー・・」
理不尽な行為に、理不尽な注意。
我慢も限界だった。
肩を微かに震わせて、一騎はベッドシーツに
一滴大粒の涙を零すのだった。
泣くのはみっともないと思い、総士の視線から隠れるように
手で自分の瞳を覆いながら。
「一騎・・・」
健気にも縮こまってしまった可愛い人を目前に
総士は少し苦笑を漏らして、その可愛い人を上から
覆いかぶさるように抱きしめた。
「泣くな・・・」
出来るだけ優しい声色で呟く。
瞳を隠している手をどかして、涙に濡れた瞳を
唇で拭ってやるのだった。
「あっ・・・・・」
熱い唇に触れられて、甘い声が思わず零れる。
一騎は、されるがまま総士の胸の中で静かにしていると
肌でその唇の温かさを受け止めていた。
一通り涙を吸い終えると、総士は一騎の額に自分の額を合わせ、
熱い声で口走った。
「あげるよ一騎・・・僕の全てを」
そう言われた瞬間、一騎はゆっくりと瞳を閉じるのだった。
それは一騎なりの、合図だった。
”うん”
+++
彼に初めて出逢ったのは、桜が舞う桜並木の一本道だった。
新学期、新学年。初日そうそう遅刻しそうになってしまった。
うちは両親が共働きで、朝早く二人とも仕事に向かってしまうため、
自分で起きなくてはいけなかった。
いつもなら、遅刻なんてしそうにならない俺だけど、こんな日に限って
目覚ましが壊れて時計が止まっていたのだ。
急いで仕度を整えて、颯爽と風を切って走る。
見慣れた風景が目の端に映る。春休みも明けて、久しぶりに通る通学路。
だが、そんな事に気を取られている場合ではなかった。
今日は三年に上がり、新しい新入生と顔合わせをする日だ。
クラス替えや担任の発表、転任する先生の見送りや新しく入ってくる新任の先生の紹介。
大事な始業式がある日なのだ。
俺は、息を切らしながらも精一杯走った。中学校の門扉が遠くに見える。
しかし、門扉は既に閉まっていて入れない。
それはもうすぐ始業式が始まる合図でもあった。
俺は肩で息をしながら、焦る頭をフル回転させて裏門から密かに入ることに決めた。
裏門に続く道は、桜並木の一本道である。
桜並木はすでに満開で、俺が来た事を祝福してくれているように見えた。
桜の花びらが頭上からひらひら、と舞い落ちる風景に風情を感じながら
俺は一瞬、その美しさに想いを馳せた。
そのときだった。
桜が降りしきる中、裏門の近くにひとり佇む少年が見えた。
黒いスーツに紺色のネクタイ。茶色のカバンを小脇に抱えて、
俺と同じように桜が散るさまを静かに眺めている、同い年くらいの少年。
俺は彼に歩み寄ってみる。
背は俺よりも高くて、髪は琥珀色のサラサラした長髪。
銀色の澄んだ瞳に、左目に裂けた傷を負っていた。
淡く綺麗な花びらが降り注ぐ中、彼は薄っすらと微笑を零しながら
楽しそうに空を仰ぎながら その光景を見つめている。
俺はその姿に、少し見惚れてしまっていた。
あまりにも、風景と人物が合致していたからだ。
整った顔立ちで真っ直ぐ立っているその少年。何故だか、急に心が揺らいだ。
消えそうに儚く、そして鮮明にいつまでも残る存在に彼が見えた。
すると、不意に強い風が吹いて、風が桜を辺りに撒き散らした。
彼の視線が近くに歩み寄っていた俺へと向けられ、視線が重なる。
俺は、瞬間どきり、と心を震わせた。
彼の形のいい唇がおもむろに開かれる。
「雨が・・・降ってきたね」
甘く微かに低い声が、桜の散る音に紛れて響き渡る。
「・・雨・・・?」
俺が不思議そうな顔をすると、
彼は人差し指を空に向けて、”桜雨”と静かに呟いた。
俺は、はっとして頭上を見上げると
桜の花びらが止め処なく俺の肩や髪に降り注いでいることに気づいた。
風のせいで先程よりも散るスピードが速まっている。
桜の花びらは 綺麗だけど、何だか切ない気分にさせられる。
俺は、空を仰ぐように視線を頭上に移したまま、独りゴトのように呟いた。
「・・・・・傘、忘れてきちゃった」
そう呟いて視線を近くに居る見知らぬ少年に移すと、
少年は酷く驚いた様子で 瞳を見開いていた。
俺は、思わぬ彼の様子に”どうかしたのか?”と訊いてみる。
すると彼は、瞳を細めて 淡く微笑んで言った。
「−−−−今、桜の精を見つけたところだ・・」
それが皆城総士と出逢った、最初の日の出来事だった。
俺は、あのときの事を今も鮮明に覚えている。
いつまでも、いつまでも。
総士だけは いつだって色褪せる事はない。
そう、いつだってーーーーーーーーー。
+++
「保健医だったんだな・・・おまえ」
「こら、先生に向かって口が悪いぞ遅刻組の生徒。」
昼休みの保健室。真っ白な白衣を着た椅子に座る同年代の少年に 軽く窘められた。
「遅刻組って・・今日はたまたま時計が壊れてただけだよ・・」
始業式にぎりぎり間合った、・・というか2〜3分遅れて出た俺を一番最初に驚かせたのは
目の前にいる、この保健医だった。
同じように遅れて入っていったこの人物は、新任の新米保健医、
皆城総士ーーだったのだ。
何でも海外の学校を飛び級で卒業して、知り合いの伝で
保健医として初めてこの学校に赴任してきたらしい。
どうやら一時期”天才少年”と新聞で騒がれたこともある凄い人らしい。
けれど、俺にはいまいちピンとこなかった。・・歳が近いせいだろうか?
「今、何歳なんだ・・・?」
近くにあったベッドに腰を降ろすと、俺は質問を投げかけた。
いきなり質問した俺に、皆城・・先生は少し反応を示して言った。
「15歳だ。・・おそらく、君と同い年だろう」
「やっぱりーー・・」
俺は納得して頷いた。
先生は横目でちらりと俺を見つめる。
俺が先生と視線を合わせようとすると、先生はパッ、と瞬間 視線を逸らした。
「・・・?ーーーーなに・・・?」
そういうと、先生は少し慌てた様子で”いや、なんでも・・・”と口を噤めた。
俺は不思議に思いながら、先生を見やると、先生は吃音を発しながら
俺に質問してきた。
「き、君は・・・・なんて名前なんだ・・・?」
先生にそう訊かれて、そういえばまだ自分が名前を名のっていなかったことに気づく。
俺は座っている先生の方へと真っ直ぐに身体を向かせると、自己紹介を軽く試みた。
「三年の真壁一騎。宜しく、先生・・」
そう言って、軽く微笑んでみせる。
すると先生の頬が、心なしか赤くなった気がした。
ーー・・俺の目の錯覚だろうか?
先生は”あぁ、宜しく”といって苦笑していた。
何だか照れくさそうだった。
それからというもの、俺は頻繁に保健室へと足を向けた。
時には怪我をしたり、時には体調を崩して休ませてもらったりと
色々と先生に面倒をかけてしまったと、思う。
わざとではないのだが、必然的に保健室で御世話になる状況が度々続いた。
そんな俺に見かねたのか、先生はある日こんな事を言い始めた。
「真壁、お前自己管理がなってないぞ。・・今度から、一週間に一回僕が体調のチェックを
してやるから、欠かさずに来い。」
「えっ・・」
「いいな?」
「・・・・・・はい・・・」
有り難いことではある。最近やたらと体調を崩していたから、正直助かる。
季節の変わり目ともなると、やはり気温の大きな変動が起こる。
そのせいで体温調節に異常をきたしてしまった俺は、脆い身体となってしまった。
春から夏に移り変る、ちょうど六月の梅雨が明けた
初夏の兆しがみられた頃の話だ。
俺は先生に言われたとおり、診察・・というか体調チェックをしに
放課後、保健室を訪れた。微かに扉が開いていたので辺りを見回してみる。
夕焼け色に染まるグラウンド。陸上部がインターバルに入るとき吹かれる笛の音が
辺りに響く。初夏の風に乗って微かに匂う、新緑。どこからか吹奏楽部の練習が聴こえて来る。
赤い陽射しが白いカーテンで覆われた室内の合間から差込み、
相変わらずの定位置にいる白衣を着た先生の背中を真っ赤に染め上げた。
椅子に向かい、机の上でカルテを整理している先生を黙って隙間から見つめていた俺。
何故か胸がドキン、と高鳴った。
初めて先生に出逢ったときと同じ感覚の胸のトキメキを
今まさに思い出していたのだ。
そのときだった。
不意に先生が椅子から立ち上がり、俺の方へと振り向いた。
一瞬ビクッ、と身体が強張る。
先生はクス、と笑うと”入って来いよ”と俺に言った。
素直に俺は扉を開けて、中に入る。
大きなソファーに座るよう促されて、俺はその黒いソファーに腰掛けた。
瞬間、下半身が沈むような錯覚に囚われる。
思ったより柔らかく、ベッドのように しなるそのソファー。
とても心地が良い感触だった。
「窓に映ってたぞ・・。何を覗き見していたんだ?」
先生はそう言って、聴診器を机の引き出しから取り出して首にかけた。
「な、・・なんでもないっ・・」
俺は自分のした行動が自分でも分からなくて、
少々焦りながら答えた。
先生は”ふ〜ん?”と意地悪げに微笑みながら、大きなソファーに座る俺の真横へと
腰をおろした。そして聴診器を耳に当てて、俺に言った。
「ほら、服を捲くれ。体調チェックができない」
不器用に急かす先生に、俺は苦々しい表情をしつつ、来ていたシャツを捲り上げた。
夏服に衣替えしたので、男子の制服は紺のズボンに薄水色のシャツだけだった。
診察するには楽な服装といってもいいかもしれない。
おずおずとあげたシャツ。
露出した肌が空気に触れる。
すかさず聴診器が先生の手によって当てられた。
少しひんやりとした その感覚に身震いをしながら、俺は先生の反応を待った。
「ゆっくり息を吸ってみろ・・」
先生の言われたとおりに、してみる。
「よし、今度は吐いて・・」
同じく、指示されたとおりにしてみる。
「−−どこか思わしくないところはあるか?」
「・・・別に」
短く答える。
と、不意に軽い疑問が頭を過ぎった。
「・・・先生」
「−−−−ん?」
聴診器が先程とは違う他の箇所にも当てられる。
「・・・保健医って、・・・・・こんなことまでするっけ?」
「・・・・いや、しない。」
思わぬ答えが返って来た。
俺は尚も続ける。
「−−−−−・・・なら、なんで俺に・・?」
こんなに、親切にしてくれるのだろう。
「・・・・・・・おまえが、特別だからだ」
「・・・・・・えっ」
「・・・・・・・・好きだ」
「せん、・・・・せい」
夕焼けの赤が目蓋に映る。
合間から差す光が、いつの間にか皆城先生の顔を
眩しく照らす。
零れ落ちた先生の言葉が、いつの間にか胸の奥に届いて
俺の心を優しく包み込んだ。
気がつけば、時が止まったかのようにゆっくりと
大きなソファーへと身体が沈んでいた。
先生の痛いくらいの銀色に光る眼差しが、心臓を貫く。
ねぇ、先生。
何で俺の胸、・・・こんなにドキドキしてるんだろう?
これって、なんかの病気なの?
それとも、先生の仕業なの?
先生の長い髪が俺の身体に降りかかる。
先生の熱い吐息が、優しく頬を撫でる。
ねぇ、皆城先生。
総士って・・・呼んでいい?
裏NOVELに戻る 〜後編〜
こんにちは!!青井聖梨です。特別キリ番おめでとうございます〜vv
綾羅様、9100hitありがとうございました!!!
今回は、パラレルで鬼畜入った切な系R18ということで、どうしようかと
かなり迷いました。なんせ、パラレルって初めてだったんスよ!!(汗)
とりあえず、軽い学園パラレルモノにしてみました。年齢はあえてそのまま、同い年!(変化ねぇ〜・・・/汗)
白衣を颯爽と着た皆城先生(保健医)を書いてみました。生徒の一騎くん、先生に押され気味です。
さて、話の構成として次のようになっております。
現在の二人(情事に入る前のシーン)
↓ ↓
一騎の回想(二人の出会い)
↓ ↓
一騎の回想つづき(総士先生との初めての触れ合い)
↓ ↓
一騎の回想またまたつづき(総士先生と初めての情事シーン)
↓ ↓
総士の回想(二人の出会い)
↓ ↓
現在の二人(情事シーンと情事後のシーン)
以上です。分かりにくいと思った方はこれを参考にして下さいねv(爆)
ちなみに後編は一騎の回想またまたつづき、からです。どうぞよろしくvvではでは〜。