優しさなんか、いらないのに。














サヨナラを響かせて
〜3〜


















「一騎、今日ヒマ?」


「うん!ヒマだよ。」


「じゃあさ、二人で遊ぼうか?」


「うん!!」





あの日。


総士と約束した、あの日。
今も覚えてる。



あの頃の俺たちはいつも一緒だった。
なにをするにも、いつだって
御互いが御互いを支えあって、毎日を過ごしていた。



あの頃の総士は 不器用だけど何処か柔らかくて、
言葉は僅かだけど 温かくて・・・


繋いだ手も 触れた肌も 痛いくらい

優しかったーーーーー。




優しかったのに・・・・





一緒に約束したあの日、

鈴村神社の大きな木の下で
俺は総士をいつものように待っていたーー。

そして、約束の時間に総士は現れた。
丁度木を眺めていた俺に 総士は背後から呼びかけた・・。

振り向いた先には総士。


いつになく儚い、総士。
優しく笑っていた。



何でだろう?
そのとき俺は、総士が何かに苦しんでいるように見えて・・


「どうしたの?」


と切り出した。



すると総士は、微笑んだまま
異様な雰囲気を醸し出して


俺に・・・・・













「ひとつになろう?・・・一騎」















その後は、なにが何だかわからない。
思い出せないんだ。

ただ、紅く染まる手と、目の前で痛みに耐える総士と


夢中で逃げた、愚かな自分しか憶えていない。



恐怖と不安で、目の前が真っ暗になって
ずっとずっと 息苦しかった。



総士に謝りたかった。
総士を置いてきてしまった事に後悔した。


俺はずるい。最低だーーーー・・あんなことして、
消えてなくなりたかった。



総士に会うのが怖かった。
見えない何かに、怯えていた。



父さんに、本当の事を言おうと何度も言いかけた。
総士の家の前を、何度も通り過ぎた。

なのに俺は何一つ出来なくて。
臆病な自分を恨んだ・・・憎んだ。



総士に嫌われたくなかったんだ。


それだけなのにーーー




どうして俺たち、こんな風になっちゃったんだろう?




『総士くんの傷、どうしたのかしら?』



『なんでも、一人で遊んでいて 転んだそうよ。』






優しさなんか、いらないのに。






総士・・・






俺は お前に責められたって良かったんだ。





責められたって、憎まれたっていい








お前の傍に居られれば、






なんだって良かったのに・・・・












なんで、嘘なんか吐いたんだ。
















俺たち、もう一緒には居れないのか?


あの頃みたいに、もう戻れない?











どうすれば、お前は もう一度
俺の傍に居てくれる?













なんでもするから・・・









何でもいいから傍に居てよ。







笑ってーーーーー。












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    〜2〜  〜4〜 


こんにちは!!青井聖梨です。
今回は一騎視点ですよ〜。いかがでしたでしょうか?
いやいや、大して話進んでないって感じですね〜(爆)

昔みたいに総士の傍に居たい一騎を強調してます。
そうです、総一は心が繋がっているラブラブカップルなのです、ハイ。(笑)
そう信じてます!それゆけバカップル!!いちおう切ない話なんスけどね・・ハハ。
ではこの辺で〜☆★(意味不明に終わる)
青井聖梨2005.10.15.